弁護士コラム

2018.10.12

◇相続人のうち1名が認知症で遺産分割協議に参加できないとのご相談

【相談内容】80代、男性
 先月、母親が死亡し、私と妹、弟の3人で母親の預貯金を相続することになりました。相続人間の仲は良く、遺産の分け方も3者で平等に分けたいと考えています。しかし、弟も高齢であり、2年ほど前から認知症にかかってしまい、相続の話合いに参加できる能力がないと考えています。これから3人で相続するにあたって、どのような手続きが必要になるのでしょうか。
【弁護士の回答】
 遺産分割協議をするにあたっては、ご自身が何を相続するかということについて判断する能力が必要になりますので、認知症の方の場合には遺産分割協議に参加できない場合が生じます。このような場合には、相続人について成年後見人を申し立て、成年後見人が相続人の代理人として遺産分割協議に参加することが考えられます。また、成年後見人は、被成年後見人である相続人の不利益な合意はできませんので、一般的には法定相続分を取得すべきと考えられています。
したがいまして、ご相談者様の場合は、まずは弟様に成年後見人を立てたうえで、成年後見人を含めて遺産分割協議を行い、法定相続分での合意を取りまとめるという手続きが考えられます。
  当事務所は、福岡を本店とし、九州トップクラスの相続取扱件数を誇る弁護士法人です。熊本・八代・天草・玉名・宇城・荒尾にお住まいで、相続(遺産分割)・遺言・遺留分・相続税などでお悩みの方は、一度当事務所の無料相談をご利用ください。

投稿者: 高石法律事務所

2018.10.12

◇相続人間で感情的な対立があるため、遺産分割協議が数年間進んでいないとのご相談

【相談内容】70代、女性
 父親が亡くなったのはもう5年前になりますが、未だに実家である父親名義の不動産を誰が相続するのかということについて話合いが進んでいません。相続人は、私と妹、兄の3名なのですが、兄が遺産を全て自分で取ると言い張っています。私たちの代で相続手続きを完了しなければ、子供たちの代まで紛争が続くのではないかと心配しています。これからどのように相続の手続きを進めていけばいいのでしょうか。
【弁護士の回答】
 遺産が少なかったとしても、相続人間での感情的対立などからなかなか遺産分割協議が進まないことがあります。このような場合は、まずは法的な処理の方法をきちんと説明することが求められます。例えば、ご相談者様の場合には、各相続人の法定相続分は3分の1ずつになりますので、原則としてお兄様が遺産である不動産を取得するのであれば、その代償金として他の相続人に対して不動産の評価額の3分の1ずつを支払わなければならないことを説明すべきです。また、このような合理的な解決方法が受け入れられないということであれば、遺産分割調停を申し立てて中立的な調停委員会を挟んで話し合いを行っていくことがスムーズだと思われます。
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投稿者: 高石法律事務所

2018.10.12

◇相続人の範囲が不明であるとのご相談

【相談内容】60代、男性
 先月、私の父が亡くなりましたが、遺産として自宅不動産や預貯金がありますので、相続の手続きを取りたいと考えています。しかし、父には、愛人の子供がいると聞いておりますが、会ったこともありませんし、どこに住んでいるのかもわかりません。これからどのように相続の手続きを進めていけばいいのでしょうか。
【弁護士の回答】
 民法上、子供は法定相続人と規定されていますので、遺産分割協議を行う場合は、父親の愛人の子供も含めて行わなければなりません。しかし、ご相談者様のように、父親の愛人の子供とは一度も会ったことがないということもあります。そのため、まずは相続人の所在調査をする必要がありますが、もっとも一般的な方法は戸籍の附票を取得することで、相続人の住民票上の住所を調査することになります。このような調査については、ご相談者様ご自身で行うことも可能ですが、相続人の調査と調査後の遺産分割協議を含めて弁護士に依頼される方が多くいらしゃいます。
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投稿者: 高石法律事務所

2018.10.11

◇不貞行為を行った者が養育費を免除することが可能かとのご相談

【相談内容】30代、男性
 妻が不貞行為をしていることが発覚し、離婚しようと思っています。しかし、まだ5歳の子がいるのですが、妻に親権者となってもらい、面会しなくしていいですので養育費の支払いを免除してほしいと考えています。また、養育費の免除と引き換えに、慰謝料の請求は行わないつもりです。養育費の支払いを免除してもらうことは可能なのでしょうか。
【弁護士の回答】
 養育費とは、子の生活のために必要な生活費としての側面がありますので、子の福祉の観点から容易に支払義務を免除できるというわけではありません。ただし、不貞行為を行った者が慰謝料の支払いを免れるのと引き換えに養育費を免除するなど、養育費を免除する合理的意思がある場合には認められると考えられています。
相談者様の場合は、慰謝料の支払義務と養育費の支払義務を相殺する趣旨だと考えられますので、合理的意思があるものとして原則として養育費の免除が有効になると考えられます。ただし、養育費の支払いを免除したとしても、後日子供が重度の障害を負うなどの事情が変更した場合には、養育費の支払義務が生ずる場合があることに注意が必要です。
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投稿者: 高石法律事務所

2018.10.11

◇不貞相手に対して慰謝料と弁護士費用を請求したいとのご相談

【相談内容】40代、女性
 夫が不貞行為をしていることが探偵の調査で発覚しましたので、相手方女性に対して慰謝料を請求したいと考えています。また、弁護士にその交渉と裁判を依頼したいと考えているのですが、弁護士費用についても相手方女性に負担してほしいと考えています。弁護士費用を相手方女性に請求することは可能なのでしょうか。
【弁護士の回答】
 不貞行為に基づく慰謝料請求については、弁護士に委任することをやむを得ないものと考えられていますので、弁護士費用のうち一定額を相手方女性に請求することが可能だと考えられています。ここで、ご相談者様にかかった弁護士費用全額を請求できるというわけではなく、原則として慰謝料金額の10%程度を目安に請求できるというのが裁判所の考えです。したがいまして、例えば慰謝料として200万円を請求できる場合には、弁護士費用分として追加で20万円を請求できることになります。ただし、示談交渉や裁判上の和解で終結する場合には、弁護士費用分の請求については免除することが一般的です。
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投稿者: 高石法律事務所

2018.10.11

◇婚外子に対する養育費の請求をしたいとのご相談

【相談内容】20代、女性
 先月ある男性の子供を出産しましたが、その男性とは籍を入れるつもりはありません。しかし、これから子供を育てていくにあたって、子供に対して金銭的に不自由をさせたくはありませんので、養育費の支払いはきちんとしてほしいと考えています。籍は入れませんが、きちんと養育費の支払いを受けられるものなのでしょうか。
【弁護士の回答】
 婚姻関係でなくとも、実の子供である限りは原則として養育費の支払義務が発生します。したがいまして、まずは相手方男性に認知をしてもらった上で、お互いの収入状況等に応じた妥当な養育費の支払金額を決定する必要があります。また、相手方男性が養育費の支払いを怠った場合に速やかに財産の差し押さえができるように、公正証書又は調停調書に養育費の支払義務を明記しておくことが望ましいと言えます。なお、後日、ご相談者様が別の男性と婚姻され、その男性とお子様が養子縁組した場合には、実の父親の養育費支払義務が免除されることがありますので注意が必要です。
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投稿者: 高石法律事務所

2018.10.11

◇養育費の支払義務が破産で消滅してしまうかとのご相談

【相談内容】30代、女性
 夫が不貞を行いましたので、夫から慰謝料を取って離婚したいと考えています。また、5歳の子がいますので、子供の親権を取ったうえで養育費の請求も考えています。しかし、夫には借金があり、数年後に破産してしまうのではないかと心配しています。夫が破産してしまうと、養育費の支払義務も消滅してしまうものなのでしょうか。
【弁護士の回答】
 破産することによって原則としてすべての債権が免責されることになりますが、例外的に非免責債権として破産しても消滅しないと規定されている債権があります。この非免責債権の一つとして、「養育費」が挙げられておりますので、養育費の支払義務については、例外的に破産によって消滅しないものとされています。このように、「養育費」については破産によっても免責されないとする趣旨は、子の健全な養育が第一であるため容易に養育費の支払い義務を免責させてはならないと法が考えているためであると言えます。
したがいまして、ご相談者様の配偶者が後日破産したとしても、養育費の支払義務は免責されないこととなります。
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投稿者: 高石法律事務所

2018.10.11

◇不貞行為を行った者が破産したいとのご相談

【相談内容】30代、男性
 私は、不貞行為を行ってしまい、妻から慰謝料として300万円を請求されています。生活費が足りず借金も重ねており、負債は500万円に及びます。また、収入も年々減少しており、このままでは借金の返済さえままならない状況です。私が悪いことをしてしまったとは思うのですが、破産して慰謝料請求についても免責されるものなのでしょうか。
【弁護士の回答】
 破産免責が及ばない債権としては、破産法上「破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権」が挙げられています。この「破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権」とは、破産者が債権者に対して積極的な害悪を加える目的で行った不法行為に基づく損害賠償請求権と解されています。
 ここで、不貞行為は、不法行為に該当するものですが、原則として積極的に相手方配偶者を害する目的というわけではありませんので、原則として「破産者が悪意で加えた不法行為」とは解されていません。したがいまして、ご相談者様が破産した場合には、原則として不貞行為に基づく慰謝料請求権は免責されることになります。
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2018.10.09

◇婚姻前の預貯金は財産分与の対象か

【相談内容】20代、男性
 結婚して2年になりますが、妻とは折り合いが悪く離婚する方向で話し合いを進めています。子供もいませんので、財産分与をどうするかを中心に話し合いを行っています。夫婦の財産としては、預貯金や車がありますが、私が結婚前に貯めた定期預金200万円がそのまま残っています。この定期預金については、妻に渡す必要はないのでしょうか。
【弁護士の回答】
 財産分与とは、夫婦生活のなかで夫婦が協力して築き上げた財産を、離婚に伴い夫婦間で寄与度に応じて分割する制度を指します。そのため、財産分与をするためには、その財産が夫婦の協力のもと築き上げたものであることが必要になります。また、財産形成の寄与の割合については、原則として半分ずつと考えられています。
ここで、ご相談者様の定期預金については、あくまで婚姻前に築き上げた財産であり、夫婦が協力して築いた財産とは言えません。そのため、ご相談者様の定期預金については、原則として財産分与から除外すべきであると言えます。
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2018.10.09

◇離婚に伴う財産分与として、配偶者の退職金を取得することができるかとのご相談

【相談内容】50代、女性
 夫とは性格や価値観が合わず、婚姻当初から離婚したいと思っていましたが、子供がいましたのでずっと我慢してきました。昨年に子供が成人しましたので、夫とは本格的に離婚したいと考えるようになりました。しかし、夫婦にはこれといった財産はなく、夫が3年後に定年退職しますので、財産といえば夫の退職金があるくらいです。3年後に発生する夫の退職金を財産分与として取得することはできるのでしょうか。
【弁護士の回答】
 退職金については、取得する蓋然性がある場合には、現実的に取得していないとしても財産分与の対象となると考えられています。ここで、退職金の分与方法については、まず別居時点での退職金見込み額を算定し、就業年数を婚姻共同生活の年数で割ったものを掛けるという計算方法が考えられます。例えば、別居時点での退職金見込み額が2000万円、就業年数が30年、婚姻共同生活の年数が15年とすると、2000万円×30年÷15年=1000万円が財産分与の対象財産となります。
 また、退職金としての財産分与を受ける時点については、離婚時点での財産状況に応じて、離婚時又は退職時が考えられます。
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