弁護士コラム

◇20年以上前の不貞行為について、慰謝料を請求されたとのご相談

2018.10.17

【相談内容】60代、男性
私は、今から30年ほど前に、既婚者である女性と関係を持ってしまい不貞行為をしてしまいました。その後関係を解消し、相手方の配偶者からも慰謝料を請求されたりしてこなかったのですが、先月になって相手方の配偶者から30年前の不貞行為を理由として慰謝料300万円を請求されました。現在でも、相手方の夫婦関係は円満であると聞いています。30年前の不貞行為を理由として慰謝料を請求することは可能なのでしょうか。
【弁護士の回答】
不貞行為の慰謝料請求権については、事実関係を知ってから3年間経過した場合は時効、不貞行為時点から20年間経過した場合は除斥期間として消滅すると定められています。したがいまして、ご相談者様の場合は、不貞行為時点から20年以上経過していますので、不貞の慰謝料請求権は除斥期間にかかり消滅したと判断されます。なお、時効を主張する場合は時効の援用を主張する必要がありますが、除斥期間の場合は法律上当然に権利が消滅すると考えられています。
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