弁護士コラム

2017.01.18

76 相手方に財産の管理を任せていたので財産隠しをされているのではないか?

相手方が通帳などの財産を管理していたため、預貯金が抜き出されるなどして、相手方が不当に財産を取得しているのではないか、といったご相談を受けることがあります。

確かに、相手方が預貯金を抜き出して他の口座に入れている、たんすからへそくりが見つかったなどの情報があれば、財産分与の対象財産とすることが可能です。しかし、預貯金がどこに行ったか分からず、相手方が現在も財産を持っていることを証明できなければ、財産分与の対象とすることができません。

そのため、相手方に財産管理を委ねることは、相手方による財産隠匿のリスクがありますので、慎重にする必要があります。

当事務所は、福岡を本店とし、九州トップクラスの離婚取扱件数を誇る弁護士法人です。熊本・八代・天草・玉名・宇城・荒尾にお住まいで、離婚、親権、養育費、財産分与などでお悩みの方は、一度当事務所の無料相談をご利用ください。

 

 

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2017.01.17

75 財産分与の対象財産~負債~

負債については、財産分与の対象にならないという考え方が一般的です。

もっとも、共有財産として夫に1000万円の預金があるものの、夫婦生活のためにローンとして300万円がある場合に、ローンについて考慮しないことになると、夫は預貯金の半分である500万円を支払うことに加え、ローンの300万円も負担しなければならないことになり、夫にあまりにも不利になってしまいます。

そこで、プラスの財産がマイナスの財産(負債)を上回っている場合には、プラスの財産からマイナスの財産を控除した金額が財産分与の対象となると考えられています。上記の例では1000万円から300万円を控除した700万円が財産分与の対象になることになります。

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投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2017.01.17

74 財産分与の対象財産~退職金~

退職金は、賃金の後払的性質がありますので、配偶者とともに築き上げた財産として財産分与の対象になると考えられます。ただし、退職金は、現時点ではなく、将来の退職時に受け取ることができる金銭であり、離婚時点でどのように清算するかが問題になります。

退職金の清算方法としては様々なものが考えられますが、離婚時点で任意に退職した場合に支給される退職金の金額を清算の対象とすることが一般的です。また、上記のとおり退職金は、退職時点で支給されるものであり、離婚した時点では当該金銭を所有していないことから、他にめぼしい財産が無い場合には、判決などでは、退職した時点を支払い時期とするのが通常です。

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投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2017.01.17

73 財産分与の対象財産~不動産~

不動産も当然に財産分与の対象になります。したがって、不動産の財産分与を行う際には、別居時点の固定資産税評価額など当該不動産の価値がわかる資料に基づき財産分与を行います。不動産の財産分与の方法としては、一方が当該不動産を取得する方法、当該不動産を売却し、売却価格を財産分与の対象とする等の方法が考えられます。

ただし、不動産については、購入時に、住宅ローンを設定しており、財産分与の時点においても、住宅ローンを完済していない場合が多く見受けられます。そして、住宅ローンの残債務の金額が、離婚時点での不動産の価額を上回っている状態をオーバーローンといい、オーバーローン状態の不動産については、財産的価値がゼロと判断されますので、財産分与の対象にはなりません。

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投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2017.01.17

72 財産分与の対象財産~預貯金~

夫婦の預貯金については、財産分与の対象になります。問題は、配偶者名義の預貯金の所在が明らかではない場合です。この場合であっても、裁判所による調査嘱託によって銀行名および支店名まで特定されていれば家庭裁判所での手続きによって口座を調査することができますので、銀行名及び支店名まで把握していることが重要になります。

また、子ども名義の預金については、実質的に預金の権利者が誰であるかを考える必要があり、夫婦の財産を子どもの将来ための貯金として子ども名義の口座に入金している場合には、財産分与の対象となるのが通常です。これに対し、祖父母等からの入学祝金などは子ども固有の資産であるため財産分与の対象にはあたりません。

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投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2017.01.17

71 財産分与の手続

財産分与は、離婚と同時に協議によって取り決めをすることが一般的ですが、離婚後に協議を求めることができます。また、財産分与の協議が整わなかった場合でも、家庭裁判所に調停または審判を申し立てることができます。

調停では分与対象や分与割合などについて協議を行い、当事者間で合意が成立すれば、調停により財産分与が行われることになりますが、調停において当事者間が合意に至らなかった場合には、審判において、裁判官の判断に基づき、財産分与がなされることになります。

ただし、家庭裁判所に財産分与の調停を申し立てることができるのは、離婚成立時から2年間ですので、注意が必要です。

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2017.01.17

70 清算割合

財産分与の清算割合は、共有財産を形成し維持するにあたり、寄与度がどれほどであったかという観点から決定されるべきものです。以前は、専業主婦の方の寄与度が低く見積もられており、専業主婦の寄与度は4割程度などと半分以下に評価されることが多くありました。しかし、現状の家庭裁判所での運用は、家事労働の評価が高くなり、原則として専業主婦の寄与度が5割と評価されています。したがって、現状では、財産分与の清算割合は、専業主婦か、労働者かを問わず、原則として平等であるという考え方がとられています。

もっとも、夫が医師であり病院を経営している場合や、プロスポーツ選手である場合など財産形成の原因が分与義務者の特殊な能力(資格など)や努力である場合には、分与権利者の貢献度が少ないと判断され、5割よりも低い清算割合となる場合もあります。

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2017.01.17

69 対象財産確定の基準時

財産分与は、夫婦で築き上げた財産を、離婚に伴って清算するものですので、夫婦の協力関係が認められる最終の時点での財産を対象にすることになります。したがって、夫婦が別居したことをもって夫婦の協力関係が終結すると考えられますので、別居時点での共有財産が財産分与の対象財産となります。そのため、別居時点での財産関係を正確に把握するために、別居までに相手方の財産関係を調査し、資料を取得することが重要になってきます。

もっとも、離婚に向けた別居ではなく、単に単身赴任中であった場合には、形式的には別居中であったとしても、夫婦が協力して財産を形成している状況であるといえるため、その場合には、別居時ではなく、婚姻関係が破綻した時期を確定し、確定した時点での共有財産を分与対象にすることになります。

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2017.01.17

68 特有財産

前述しましたように、特有財産とは、名実ともに一方が所有する財産を指します。この特有財産は、夫婦が協力して築き上げたものではなく、婚姻に関係なく取得した財産になりますので、財産分与の対象にはならないと考えられています。

特有財産の具体例としては、親からの贈与や相続を受けた財産や婚姻前から所有していた財産などが挙げられます。

もっとも、夫婦は共通した生計のもと共同生活を営んでいるため、ある財産が共有財産であるのか特有財産であるのかが判明しない場合もあります。そこで、法律上、ある財産がどちらに属するか判明しない場合は、夫婦の共有に属するものと推定されることになります。

したがって、ある財産が特有財産であると主張する場合には、当該財産が共有財産ではなく特有財産であることを積極的に主張する必要があります。

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2017.01.17

67 対象財産の範囲

婚姻中の財産には、名実ともに一方が所有する財産である特有財産、名実ともに夫婦の共有に属する財産である共有財産、名義は一方に属するが、夫婦が協力して築いた財産である実質的共有財産の3種類の財産があります。このうち、財産分与の対象になるのは共有財産と実質的共有財産のみであり、特有財産は財産分与の対象になりません。特有財産については、婚姻期間中に夫婦相互の協力により形成された財産であるとはいえないため、離婚したとしても分与すべき財産にはあたらないためです。

そのため、婚姻中の財産のうちいずれが特有財産で、いずれが共有財産であるか振り分ける必要があります。

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