弁護士コラム

2017.01.19

71 PTSD(心的外傷後ストレス障害)による後遺障害等級認定について

PTSDとは、交通事故などの衝撃的な体験をしたことによって、精神に重大な傷を負い、フラッシュバックなどの症状により日常生活に支障をきたす疾患のことを指します。

交通事故による外部からの物理的な力が加わったことにより、脳などを受傷し、その結果として身体組織に異常な状態が生じる場合を器質性の障害と呼ぶのに対し、PTSDのように、脳組織に物理的な損傷(器質的損傷)がない精神障害を「非器質的精神障害」といいます。

PTSDについては、上記のとおり、器質的損傷がなく、精神障害が生じている原因を客観的に判断することが困難であるため、交通事故との因果関係が争点になるケースが多く見受けられます。PTSDに関しては医師の診断をそのまま認めないという判断がなされるケースが多くありますので、PTSD以外の症状がないか検討することが重要になります。

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投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2017.01.19

70 上肢・下肢の関節機能障害の後遺障害等級認定について

上肢とは、肩関節・肘関節・手関節までの3大関節及び手指のことを指し、下肢とは、股関節、膝関節、足関節までの3大関節及び足の指のことを指します。

そして、上肢及び下肢の関節機能の障害については、一般的に、事故による関節や関節付近の骨折や脱臼、靭帯などの軟部組織や神経の損傷等、機能障害の原因となる器質的損傷が確認されることに加え、症状固定時に機能障害の原因(骨折後の癒合不良、変形癒合など)が確認できる場合には、後遺障害として認められます。

そして、機能障害のある側と障害のない正常な側とを比較して、一定程度の運動制限がある場合には、運動制限の程度に応じた等級の後遺障害が認められます。例えば、両上肢の3大関節のすべてが全く可動しないか、可動域が10パーセント以下に制限され、かつ、手指の全部の用を廃した場合には、後遺障害等級1級に該当するとされています。

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投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2017.01.19

69 せき柱障害の後遺障害等級認定について

せき柱の障害としては、変形障害と運動障害の2種類が挙げられます。

変形障害は、脊柱の変形の程度によって、後遺障害等級の6級や11級に該当する場合があります。変形障害が存在するか否かについては、X線などの画像によって明らかですので、争いになることはあまりありません。

運動障害については、せき柱の異常によってせき柱に運動制限があることを立証しなければなりません。そのため、せき柱の損傷と運動制限との因果関係(原因と結果の関係)が認められるか否かという点について、争いになるケースが見受けられます。運動障害についても、運動制限の程度によって、後遺障害等級の6級や8級に該当する場合があります。

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2017.01.19

68 神経障害に関する後遺障害等級認定について

むち打ち症などの神経障害に関しての後遺障害の等級認定に際しては、12級の「局部に頑固な神経症状を残すもの」もしくは、14級の「局部に神経症状を残すもの」に該当するかという争点をめぐって争いになることが多くあります。

12級の「局部に頑固な神経症状を残すもの」とは、障害の存在が医学的に証明されるものと考えられています。これに対して、14級の「局部に神経症状を残すもの」とは、障害の存在が医学的に説明可能なものと考えられています。

したがって、12級に該当するためには、医学的見地から障害が残っていることがX線の画像診断などから明らかであることが求められています。

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2017.01.19

64 後遺障害等級についての異議申立てについて

後遺障害が認定される場合とそうでない場合には、損害額の大半を占める慰謝料や逸失利益が認められるか否かに違いがあります。そのため、事故によるケガが残ってしまった場合、残っている症状が後遺障害に該当する場合には、きちんと後遺症の認定を受ける必要があります。

そこで、仮に、調査事務所によって後遺障害に関する判断がなされ、後遺障害として認定されなかった場合や、認定された等級の内容に納得できない場合には、調査事務所の判断に対して異議申立てをすることができます。

もっとも、単に、調査事務所の判断に不服があるからという理由のみでは、異議申し立てを行ったとしても、判断が変更されることはありません。カルテや新たな医学的証拠(診断書、医者の意見書)等を添付するなどして、残存している症状が後遺障害に該当することを積極的に主張する必要があります。

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2017.01.19

63 後遺障害の等級について

自賠責保険金の支払金額については、自賠法施行令2条によって定められており、各後遺障害の等級ごとに限度額が設定されています。後遺障害は1級から14級まで定められており、等級が少ない方が重い障害を負っていると判断されます。

具体的には、事故により両眼が失明してしまった場合には後遺症等級の1級に該当し、片目のみ失明してしまった場合には8級に該当するとされています。

したがって、自賠責保険金の支払いにあたっては、この後遺障害の等級のいずれに該当するかについて調査事務所が判断したうえで、後遺障害の等級に応じて保険金額の限度額が決定されることになります。

また、自賠責の限度額を超えた金額を加害者に請求する場合にも、上記自賠法施行令に記載されている各後遺障害等級に基づいて、各等級に応じた慰謝料及び逸失利益を算定することになります。

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